インドの教育事情・受験戦争とは?

 



ナマステ!インドに憧れて勢いで就職した日本人スタッフの吉永です!

インドの教科書に書き換えがあったニュースをご存知でしょうか?
近代政治の教科書にあった2002年に起きた宗教暴動の記述が、今春出た改訂版から削除されました。これは、ヒンドゥー教の伝統を絶対視する政権の意向を反映したとみられ、教育現場から懸念する声が上がっています。

詳しくはこちら▼
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023070300621&g=int

 

インド教科書

 



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この教科書問題から、そもそもインドの教育事情や受験事情はどんな感じなのか? ご紹介いたします!

■■ インドの教育システム ■■

インドの学校制度には以下の課程があります

・初等学校(1~8年生) 6〜14歳
・中等学校(9~10年生)15~16歳
・上級中等学校 (11~12年生)17~18歳
義務教育は6〜14歳までの8年間です。

■■ 公立と私立の違いとは ■■

<私立>
・授業はすべて英語で行われる
・コミュニケーション能力を鍛えるディベート、プレゼンなどハイレベルな教育内容
・充実した施設(図書館、コンピューター室、遊び場など)
・私立によって設備も学費もピンキリで、1000~200,000円/月と大きな差もある
・私立の小学校にインド全体の約45%が通っている(2020年調査)

<公立>
・学費無償、制服や給食も支給(2009年に無償義務教育憲法が制定)
・生徒数に対して先生の数が少ないため、午前と午後の2部制になっている学校もある
・トイレが少なく、椅子や机が足りないなど環境が整っていない学校もある
 (参考)図書館がある公立学校は55.4%(2019-20時点) 
・家庭の経済的な理由で中途退学も多い

このように環境や授業の質が大きく異なるため、私立学校の生徒のテストの平均得点は公立学校の生徒よりも高いという調査の結果もあります。 それにより、大学入学や就職の際に大きな影響を与え、社会的および経済的不平等を悪化させる可能性があります。

 

インド学校

 



■■ インドの受験戦争なぜ? ■■

超難関のインド工科大学(IIT)では競争率100倍以上!IITはグーグルなどの大企業幹部らを輩出している学校です。 競争が激しい理由は2つあるといわれています。

①カースト制度
カースト差別は憲法で禁止されているとはいえ、インド社会には今も強く残っています。特に農村部では被差別カーストが世襲の職業以外に就くのは難しいのが現状。しかし、都市部でのIT業界なら、職業カーストの枠を乗り越えて才覚と努力で社会的な成功と高給を手にするチャンスがあるからです。

②近年の人口増加 
国民の4割超が20歳未満で、毎月約100万人が労働市場に加わります。若者の就職難が深刻な社会問題とされており、著名大学を出ないと名の知れた民間企業は採用してくれないのが現状です。

■■ 受験競争の裏側 ■■
家族の期待や成績が伸びないプレッシャーに耐えられず自殺する子供が増えています。天井の扇風機にひもをかけて首をつるケースが後を絶たないため、バネを取り付けて一定の重みがかかると、天井から外れやすくした機種が売り出されました。

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経済格差によって教育の質が変わり、そして子どもの将来が決まってしまうのはとても深刻な問題です。冒頭の教科書問題も、教育に政治が介入するのはかなり危ない状況だと思います。 さて、インドと比べて日本はどうでしょうか…?

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今日のヒンディー語

『シクシャー शिक्षा』=教育
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