インドの所得減税が中間層に与える影響とは?モディ政権の新政策を解説!

 



インド所得減税



ナマステ!台湾大学で経済学を学んでいる、インド大好き日本人インターン生の只石です!今日は、インドのモディ政権が検討している所得減税についてお話ししたいと思います。このニュースは、日本の皆さんにも興味深い内容だと思いますので、ぜひ最後までお読みくださいね。

インドの所得減税とは?
最近、インドのモディ政権が一定以上の年収がある人々に対して所得減税を検討しているというニュースが飛び込んできました。これがどのような影響を与えるのか、気になりませんか?

具体的な内容
この減税の対象となるのは、年収が150万ルピー(約180万円)を超える層です。しかし、まだ具体的な減税規模は決まっていないそうです。さらに、年収100万ルピー(約120万円)の層の税率引き下げも考えられているとのこと。どう思いますか?どのくらいの減税が行われるのか、今から気になりますね。

現行の税制は?
2020年に導入された現行の税制では、年収150万ルピーまでの所得税率は5%から20%、150万ルピーを超えると30%の税率が適用されます。

日本の現在の税制
一方で、日本の所得税率は以下のようになっています:

年収195万円以下:5%
年収195万円超〜330万円以下:10%
年収330万円超〜695万円以下:20%
年収695万円超〜900万円以下:23%
年収900万円超〜1,800万円以下:33%
年収1,800万円超:40%
日本の税制は累進課税制度を採用しており、所得が増えるほど税率が高くなります。

税率の傾斜
インドの税制では、年収が30万ルピーから150万ルピーに増えると、所得税率が6倍に跳ね上がります。日本でも累進課税制度ですが、税率の傾斜はインドほど急ではありません。例えば、日本では年収330万円までの税率は20%ですが、インドでは同じ年収で30%の税率が適用されることになります。

減税の効果は?
モディ首相は、中間層の貯蓄増加と生活の質向上を重視していると言っています。この減税が実施されれば、消費が喚起され、中間層の貯蓄が増える効果が期待できるそうです。皆さんもそう思いますか?

私の意見
低所得者層に関して言えば、所得が5倍になり所得税が6倍になるというのは非常に大きな負担であり、これはいわゆる「所得の高額累進性」が過度に働いていることを示しています。例えば、年収30万ルピー(約36万円)の人が今まで1.5万ルピー(約1.8万円)の税を払っていたのが、年収150万ルピー(約180万円)になると45万ルピー(約54万円)の税を納めなければならないのです。この急激な税率の上昇は、高所得者に対する強い抑圧となり、経済的なインセンティブを削ぐ可能性があります。

インセンティブの観点からの考察
高い累進課税は、所得の増加に伴う税負担の急増を意味し、これは労働供給の抑制につながる可能性があります。経済学の基本的な理論においては、労働者は余暇と労働の選択を行う際、労働の対価としての所得が重要な要因となります。高い税率は労働供給を減少させる可能性があり、結果的に経済全体の生産性にも悪影響を及ぼすことが考えられます。

消費と貯蓄への影響
また、モディ首相が述べるように、中間層の貯蓄増加と生活の質の向上を目指すのであれば、税率の見直しは必要不可欠です。高税率は可処分所得を減少させるため、消費の抑制につながります。消費は経済成長の主要なエンジンであり、その減少は経済全体の成長率を低下させる可能性があります。一方、減税が実施されれば、可処分所得が増え、消費が喚起されることが期待されます。また、貯蓄が増えることで、個人の資産形成が促進され、経済の安定化に寄与することも考えられます。

長期的な経済成長への寄与
さらに、適切な税制改革は長期的な経済成長にも寄与する可能性があります。減税によって可処分所得が増加すれば、投資意欲も高まりやすくなります。投資は新たな事業の創出や既存のビジネスの拡大に直結し、雇用の創出や技術革新の促進につながります。特にインドのような新興国では、投資の増加は経済成長の持続性を高める重要な要素です。

グローバルな視点での税制改革
グローバルな視点から見ても、税制の競争力は重要です。多くの国が税率を引き下げる中で、インドが競争力を保つためには、税制の改革が必要不可欠です。高い税率は外国企業や投資家にとっての大きな障壁となり得ます。インドが魅力的な投資先として位置付けられるためには、合理的な税率設定が重要となります。

結論
以上の観点から考察すると、インドの現在の所得税率は再検討の余地があり、特に中間層および高所得者層に対する税負担の軽減は経済全体にポジティブな影響をもたらす可能性があります。7月に発表される予定の予算案において、これらの視点がどのように反映されるのか注目したいと思います。インドの経済がより活発になることを願ってやみません。

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最後に
このような所得減税のニュースは、インドの経済や中間層の生活に大きな影響を与える可能性があります。皆さんはどう思いますか?ぜひコメントで教えてくださいね。

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