昨日の記事の続きです。
ワシが電線に直撃したせいで、デリーの主要メトロのブルーラインが遅延を起こした。
帰宅ラッシュの時間帯に被ったせいで、利用者は大混乱。
電車もバスもタクシーやリキシャも利用しづらい状況で、
筆者はどうやって帰宅したのでしょうか??

※この先、個人的な体験・見解を連々綴っているだけですのでご容赦ください。。。

実はその後、筆者が乗っていた電車が途中で行き先を変更したため、
途中の駅で下りなければなりませんでした。

座っていたせいで下りるのにも大変苦労しました。
密着指数が200%超えくらいの感覚でしたが、
なんとかドアまでの導線をモーゼの十戒・数ミリバージョンで開けてもらいながら、
手に持っていたカバンは皆さんの頭の上でバケツリレーのごとく流してもらって、
なんとか下りれました。
ご協力いただいたインドの皆さんありがとう!こういうとこホント優しいから好き!!

さてここから、
逆側の電車に乗らないといけません。
逆側のホームの電車ももちろん止まってるし、
ホームの人もあぶれています。

一旦駅から出ることにします。
外にも人、人、人…まぁインドはいつでもどこものことですが、
それでもスマホを見ながらタクシーを待つ人や
いつも以上にバス停にあふれかえる人々を見て
もう、諦めました!!

歩いて帰ることにしました!

自分の最寄り駅まであと2駅の所まで来ていたので、
地図を検索したら20分位だし、
ちょうど日没くらいでまだちょっと明るいし、
行けるやろ!!と。

しかし、そんな軽い気持ちが後に仇となります…。

地図を見ながら歩いていたのですが、
高速道路みたいな道と下道が被っているのでどちらを歩けばいいのか分かりません。

でも高速道路は歩けないと思って下道を歩いていくと、
はい、行き止まりー!!

仕方なく元の道に戻ると、高速道路っぽい道に歩行者用の道もあって歩いてる人もいる。
なんだ、歩けるのか!
とも思って緩やかな上り坂を上がる。

辺りはもう真っ暗。
人もあんまり歩いていない。
なのに道の途中で立ち止まっている男子3人組、
通り過ぎるのちょっと怖いな、思いつつ、もう行くしかない!!

なんともなかった、取り越し苦労、自意識過剰。
けど用心は大事です!

その後また地図を見返すと、いつの間にか地図の示す道が変わっている。
自分の前に続く道と違う。
え!?なんで??
もういまさら引き返せへんで!

さらにこの先進む道は、このまま高速のジャンクション的な道筋を示す。
これヤバない??

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でももう前に進む道は、1つしかない。
引き返すもの嫌だ。
早く帰りたい。
その一心で街灯も心許ない、ジャンクション的な方へ進む。

後ろから女性の2人組も歩いてくる、チョット安心。
車も人も少ない高速っぽい道を進み、
やっと薄暗いゾーンを抜けたかと思うと、
今度はザッツ高速道路!!
もう歩道もない、信号もないから
ただひたすら高速な車のライトが、ビュンビュン筆者の前を通り過ぎゆく。

筆者の家の方向へはこの高速を完全に横断しなければならない。
あーもう完全に道間違ってますやん!
でも地図のナビはここを「横切れ」と言う。

ウソやん!絶対無理やん!

絶対死ぬやん!!!!!

いつの間にかさっきの行連れ女子たちもいなくなっていた。

あーどうしよう…、もうこの距離、あの暗がりは1人で戻れない…。
やはり、前に進むしかない!

その時、筆者と50m程離れた所に1人のインド人おじさんが現れる。
そのままふら~っと高速道路を横切って行った。

まじか!!行けるんか!!
あ、感心してないで、同じタイミングで渡っときなさいな!!
…残念。無念。

人生で高速道路を横断したことはない。
だって道路交通法違反だもの。

で、インドだって、たぶん、もしかしたら、渡ってはダメかもしれない。
きっとそう思う。

けれどもう渡るしかない!
車に弾かれるにしろ、暗い道を戻って襲われるにしろ、
どれも決死の覚悟だもの。

それならももう前に進んでやる!前進あるのみ!!
富んだ猪突猛進精神を発揮するな、こいつ。。。

その瞬間、
ほんの少し車の流れが空いたのでササッと真ん中まで走った。

ヤッター!
半分クリア!!
あと半分渡ってしまえばもうゴールは目前!!

1つ出来るとあとを簡単に考えてしまいがち。
そんな甘くないのだ、人生は。
先に渡った半分はジャンクション的な部分の真横なので合流があり、
車のスピードが少し遅くなる、こともあった。

一方残りの半分は、ただひたすら直進なので、
ぜんっぜん車のスピードが緩まらない。
帰宅難民はいつの間にか
中央分離帯で陸の孤島難民となっていた。

高速道路の半分を渡ってしまったことで、
本当に先に進むことも、後戻りすることもできなくなっていた。
戻りたくても、今来た道はまた絶え間なく車がビュンビュン走っている。

子供の頃、大縄跳びになかなか入れない時のあの感じ。
…の100倍以上の気持ち。
本当に命の危険しか感じない!!

街灯がほとんどなく、車のライトしかない高速道路を、
黒い服を来て飛び出すなんで、
自ら命を落としに行くようなもの。

よくもまぁ、半分も渡ったものだ。

そして、後悔した。
さっきまではいつでも後戻りできる、確かな道があった。
でも今は本当にない。
八方塞がり、とはまさにこれ。

狭い中央分離帯でまさに右往左往しながら
上りと下りのタイミングを図るも
全くもって無理!!!!

行けない!怖い!絶対死ぬ!!!!!!

その時、
またもや筆者から50mほど離れた先に
今度はインド人カップルが道を渡ったのが見えた!

まじか!!またやられた!!行けるんか!!
何であんなスッと渡れるのさ…さすがインド人…。
はっ!また感心してしいる場合ではない!!

もうこれは気合だ!
インド人ドライバーを信じて飛び込むしかない!
いつまでも排気ガスを吸い込んでいる場合では無い!
こんな所で万が一、
警察に保護でもされたら
そんな辱めはない!!!!!

タイミング、来い!

タイミング、来い!!

タイミング…!!!

 

…キタ!!!!!

3車線ある手前の車が一瞬途切れたので、
もうお構いなしに飛び出した。
真ん中の車線に車は来ていたけど、スピードを緩めてくれた。
最後のレーンは1台見過ごして、
車間距離の間を走り抜けた。

イケたっ!!
渡れたっ!!
ヤッター!!
無事、生きてるーーーーー!!!!!!!!!!!!!!

実はこの間、
筆者は日本の友達とテレビ電話をしていました。
友達もずっと励ましてくれていたので、
この困難を乗り切ることが出来たのです!
ありがとう、友よ。
(友達は筆者が死亡した場合、親族に連絡する為にも
最期まで見守らなければと思っていたらしい…、ありがとう、友よ。。。)

その後、反対側のジャンクション的なところを下ると、
もう見慣れた我が街並み。
興奮と達成感で足早になる、
はぁ、泣きそうになる…。

結局20分どころではなく
1時間位かかってやっと家にたどり着きました!!

本当はこの一部始終の動画や写真を撮って、皆さんにシェアしたかったのですが、
暗かったのと、テレビ電話してないと心許なかったので、
ビジュアルでお伝えできずすいません。。。

インドの生活はハードですけど、
この環境を生き抜けば、
この上ない生きる喜びを感じられますよ。

あーインドで生きてて良かったー!!

※3時間おとなしく待っていればこんな命の危険を晒すこともありませんでしたので、
良い子は絶対に真似しないでください!!

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