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嘘のような本当の話がインドには沢山あります。
今回はそのうちのひとつ。

一風変わったカップルの結婚式が、干ばつで苦しむインドを救うと信じられています。

どんなカップル?

それは・・・・なんとカエルのカップル。


カエルの結婚式が、大真面目にインドでは行われているのです。

その実態は、ヒンズー教の儀式。
カエルが結婚したら、雨の神様が喜び、モンスーンがやってくるという言い伝えがヒンズー教にはあり、その結婚式がインド各地で毎年行われています。

目的は、雨乞い。盛夏、雨の兆しがなければyagna(ヤジニャ)と呼ばれる加持祈祷がヒンズー教の神様であるインドラ神を喜ばせるために行われます。
ヒンズー教の神話では、インドラは雨の神様なのです。


中でもバラナシは、旅人にとっても現地の人々にとってもスピリチュアルな場所です。
どこからか流れてくるマントラ、ガンジス川を取り巻く厳かな雰囲気、狭い通りに人がひしめきあう、混沌・・・
特に、ガンジス川のボートから見る朝日や人々が沐浴する様子は心が洗われるような気さえします。そんなバラナシでもモンスーンの到来が通常よりも遅れると、人々はカエルの結婚式を執り行ない、天候の神に雨の到来を祈ります。


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バラナシでの撮影コーディネートもお任せあれ。
バラナシ大学とのコネクションもあります。
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バラナシのカエルの結婚式では、5つの司祭のグループが伝統的なヒンズー教の儀式の方法に法り、毎年アソメダラガート(ガンジス川の川辺のそここにある階段のひとつ)にてその結婚の儀式を進めます。その際司祭はヴェーダ祈祷と言われるお経のようなものを唱えます。

バラナシはお寺が沢山ある街として知られており、街の人々も信仰心に厚く、何か問題に直面するとあらゆる儀式を試みます。5月から6月の最も暑い時期は40〜45度にもなり、街の多くの場所は干ばつに見舞われるため、この時期は人々が最も雨期を待ち望む時期になります。そんな時、カエルの結婚式は雨の神を喜ばせるために行われます。


儀式後、人間たちによって強制的に結婚させられた(のかは本人たちしか分かりませんが)
このカエルたちは、ガンジス川に放たれるのだそう。

農耕文化中心の日本でも古くから雨乞いの儀式が沢山あったようで、
調べてみると、雨を呼ぶために
秋田県では女性が相撲を取ったり、また違う地域では山の上で火を炊き太鼓を叩いたりしたそうですが・・
インドのカエルの結婚式のインパクトも負けていないと思います。
暑い時期にバラナシに行った時、この儀式を見ることができればラッキーですね。